前回書き込んだウミウシ達は、今のところ状態は良いのですが、やはり餌の確保が難しい…
ミカドウミウシだけは ある特定のカイメンを食べているのですが、これだって水槽の中ではあまり多くなく(勝手に増えている)十分な量は用意できません。
何とか策を策を講じないといけませんねぇ。
さて。
本日も新顔のウミウシが入館しました。
やや深場で採集されたウミウシで、ホクヨウウミウシの仲間だと思われます。
ウミウシの図鑑の中に「この仲間はウミエラや八方サンゴ類を餌にする」旨の記述を見つけましたが、何を餌にしているのか詳しい種類まではわかりません。
でも、このウミウシは入館時に腹足のあたりに粘液状の塊を付けていたのです。
この(糞?)を顕鏡してみると…おぉ!八方サンゴのものと思われる骨片が多数混入しているじゃないですか!!
これをヒントに餌をつきとめて、できるだけ長く飼育できれば良いのですが…
ホクヨウウミウシの仲間 ↓
も一つ、ウミウシネタ。
今日、予備水槽で飼育中のヒトエガイ(殻を持つウミウシの仲間)をふと見ると、いつもと様子が違う…!
ケーキ?いや、殻の上に花のような冠が…ではなく、卵塊が乗っているじゃありませんか。
どうやら、もう片方のヒトエガイにちゃっかりと産卵されてしまったようです(笑)
おそらく、ふつうは岩の上などに産むはずですが、予備水槽の中には他に産卵に適した場所がなかったのでしょうか?
まぁでも、近くに仲間の匂いがするのなら、そのあたりには餌もあるだろうし、産卵場所には適しているはず。
固い基質(この場合は貝殻)があれば産んじゃうでしょうねぇ。
これと同じようなことは、オウムガイでも時々見られます。
他の個体から殻の表面に卵を産み付けられてしまうことがあるのです。
オウムガイも普通は擬岩に卵を産み付けるのですが、場合によっては、せっかく産んだ卵も他の個体にかじられてしまうことがあるんですね。
それが、他人の殻に産み付ければ、卵もフワフワと一緒に移動することになって、他の個体からかじられる心配は少なくなるってわけです。
なかなか上手く考えるもんだなとついつい思ってしまいます。
(実際はオウムガイはそんなところまで深くは考えていないでしょうけど)