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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

ハナゴケ

インターネットの凄さに驚かされた2日間でした…

さて。

館内に入ってすぐの、サンゴ水槽。

造礁サンゴが元気よく成長しています。完成から丸9年、すっかり環境が安定している様子。

キラキラとまばゆい光に照らされたサンゴ、実になごみます。

そのサンゴや岩の陰に、ひっそりと開くたくさんのポリプにお気づきでしょうか?

これは最近、爆発的に増殖してきたハナゴケ(コマイハナゴケ?)です。

ポリプの高さ数ミリなのであまり目立ちませんが、よく見るとなかなか綺麗。

ハナゴケの仲間は他の水族館ではあまり見かけないような…

環境が安定しないとうまく育たないのでしょうか…?

この水槽のハナゴケ達は岩か何かに付いていたものが勝手にどんどん増えたものですが、ここがよほど彼らにとって生活しやすい環境なのでしょう。

実は、ハナゴケは「八放サンゴ類」と言って、イソギンチャクや造礁サンゴ(六放サンゴ類)とは異なるグループの一員です。

八放サンゴ類はプランクトン食の仲間が多いので…

群体性の(多数のポリプが集まって1個体になる)八放サンゴ類では、餌が取りやすいように上へ上へ(あるいは水平方向へ)と立体的な形に進化してきました。

例えば、ウチワ型のヤギ類とか ↓

ウミエラ類とか ↓ みたいに。

実は、ハナゴケは、そんな群体性八放サンゴ類の中で一番原始的なグループだと考えられています。

だから個々のポリプは、互いにひも状の走根でつながっているだけという、いたってシンプルな造りなのです。

上方向ではなく、ただひたすらに水平方向に拡がる戦略。

ポリプは主に走根と走根の交差するあたりに形成されます。

走根(矢印)とポリプ。

お、この形…まさにインターネットのモデル図そっくり(笑)

などと、復帰明けの今回は、インパクトが弱そうなネタでまとめてみました。

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