カブトガニ水槽のろ過槽と予備水槽に小さなヒトデがいます。
体の幅が5ミリから2センチほど。チビイトマキヒトデです。
小さいからチビって、そのまんまの種名…
このヒトデは鳥羽周辺の磯にも生息している普通種で、予備水槽とカブトガニのろ過槽で勝手に増えています。でもこの水槽の陽当たりは悪いので、ヒトデ達の顔色は色白で不健康そう。そこで先日、水族館裏手(野外)にあるモニタリング水槽へ20個体ほど移動させてみたのです。ここなら本来の体色に戻るはず。
そして本日。環境が替わったのが刺激になったのか、岩の上に産卵しているのを見つけました!
実は、ヒトデは海中を漂う浮遊卵を産み、孵化した幼生はしばらく水中を漂うプランクトン生活を送る種類が多いのですが(親と全く違う姿をしています)、このチビイトマキは浮遊幼生期を持ちません。幼生は文字通り「地をはって」生活する少し変わった姿をしています。
それは、どこかの「ゆるキャラ」のような可愛い姿。
3本の指状の腕(ブラキオラリア腕)でのそりのそりと岩の上を動き回ります。
今から、孵化するのが楽しみです。