外部サイト移動へのご注意

予約・購入サイト「Webket」に移動します。
よろしいですか?
いいえ

鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

熱いぜ!深海生物

本日、名前のわからない生きものがいるから教えて欲しいと、いつもお世話になっている業者さんから3種類の生物が入館しました。

どれも三重県熊野灘の深海底引き網で捕獲された生きものです。

業者さんが名前がわからないとなると珍しい生きものの可能性が大です。期待が膨らみます。

 

一つ目の袋の中身は…前回、前々回と紹介したグソクムシでした。

これは先に展示していたグソクムシと同じ展示水槽へ…

 

次の袋の中身はこちら。

少しキモチワルイ風貌ですが…

これはタコクモヒトデですね。口側から見た画像になります。

深海に棲むクモヒトデの仲間(ツルクモヒトデ類)で 、海底ではヤギ類の枝に絡まっていることが多いようです。

独特のヌメ感が不気味さを増幅しているようですが、目にする機会が少ない貴重な種類です。

 

到着時、既に自切し始めていたので、気にしつつ帰宅したのですが…

結局、どうしても気になって、9時頃再び水族館に様子を見に戻ってみました。

見ると、ありゃぁ…さらにブツブツに切れてしまっているやん…

仕方なくそのまま標本にすることに…。

ひとまず冷凍庫へ。

 

次の袋の中身はこれ。

全長1センチほどの小さな生きもの。

グソクムシと同じ等脚類だという事は察しがついたのですが …正体不明。

色々調べて「ヤリボヘラムシ」という種類だとが判明しました。

 

本種は砂泥の海底に生息するようですね。

で、こちらは腹側。

おぉ!?どうやらこのコはメスで、腹に卵を持っているようです。

本種もオオグソクムシと同じように保育嚢(育房)で孵化まで育てるようです。

この個体は到着時は生きていたのですが、タコクモヒトデを冷凍するときに見てみたら、残念ながら死んでいました。

がっくり。なので、こちらも標本に…

結構カワイイ姿をしていたので、機会があれば生きた姿で展示してみたいですねぇ。

 

こんな感じで水族館には色々な深海生物・変ないきものが次々入館しています。

最近の水族館はなかなか熱いですよ!

長く生かすのは難しいのですが、こまめにチェックしてみてくださいね。

Share