さて、まずは生物多様性とはなんぞやという話。
地球に生命が現れてから40億年という途方もない時間が流れました。
その長い時間の中で生きものたちは様々な環境に適応していき、膨大な数の種に進化していきました。
私達ヒトを含め、すべての生きものはその他の生きものと複雑に関係し合い、支え合って生きています。
この支え合いに重要なのが生物多様性です。
生物多様性は大きく分けて3つのレベルに分けられます。
まず1つ目は生態系の多様性。
自然には山や草原、海、川、湖など様々な環境が存在し場所によって気候や地形が異なり、それぞれ違った生態系が作られています。
次に種の多様性。
鳥羽水族館では約1200種の生きものを飼育していますが、地球上に生息している生きものはなんと3000万種とも言われています。
眼に見えない細菌や見上げるほど大きな植物までその姿形は様々です。
そして遺伝子の多様性。
私達ヒトでも1人1人顔付きや体格が違うように、同じ種の中でも1個体づつ模様やちょっとした形など持っている遺伝子にも違いがあります。
棲んでいる所が離れていると大きく遺伝子も異なることがあります。
[馴染み深いメダカも場所ごとに遺伝子の特徴が異なります]
これら3つをそれぞれを保全していくことが生物多様性にとって大切なことです。
③に続く…
【飼育研究部 まえだ】