鳥羽水族館のある伊勢志摩地方は、少なくなったとはいえ、養殖真珠の一大生産地です。
養殖真珠の作り方を書きます。
アコヤガイにドブ貝の貝殻を削った真円の核を他のアコヤガイの外套膜の一部といっしょに埋め込む手術をして、1~3年ほど海中で育てると養殖真珠ができます。
(養殖業者の方が見たら「短かっ」てツッコミが入りそうなぐらい、ざっくりと書きました)
(取り出した養殖真珠)
その養殖真珠を作る過程で天然真珠もけっこう採れます。
養殖の過程で砂などが貝の中に入り、大半は吐き出されますが身の内側に残り、真珠になるモノがあります。
(天然真珠を並べてみました)
この小さな天然真珠のことを子供の頃からケシと呼んでいます。
(私の地元の真珠屋さんの間ではケシと呼んでいます。名前の由来は分かりませんがケシの実のような小さな粒という意味だろうと勝手に解釈しています)
天然真珠はアコヤガイ以外の貝からもできます。
鳥羽水族館でラッコのメイが食べているウチムラサキ貝(大アサリ)からも時々ウチムラサキ真珠が採れます。
見た目は、キラキラしていません。
真珠は、貝殻の内側の色目が出るので、ウチムラサキ貝は黒に近い紫・薄紫・白色などが出ます。
(この真珠のほうがケシの実に見えます)
メイの毛艶がいいのは、真珠入りの貝を毎日食べているからである・・・
そんなわけないか(笑)
日々の入念なお手入れのたまものである、これ本当!
【飼育研究部 せこ】