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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

おいない!伊勢志摩の海展 紹介その③

釣りバカ飼育員つじです。

さて、おいない!伊勢志摩の海展紹介その③です。

この水槽にはいちばん時間をかけました。

リメイクし、エーハイム化した円柱水槽です。

水槽の製作段階は私のバックナンバーを見て下さいね。

で、なぜこの水槽を作りたかったかというと、

高さを利用して、

アカモクを展示したかったのです。

ただの海藻ではありますが、

この海藻の飼育こそが実はめちゃめちゃ難しいのです。

このアカモクは、自然界から採集したそばから弱っていくのです。

このような感じで粘液を出しながらドロドロと溶けていってしまうのです。

海藻を良い状態で展示するには大きく2つのポイントがあると思っています。

一つ目は水温。

アカモクもそうなのですが、秋、冬で急激に成長し、初夏に高水温等の影響で枯れていきます。

このGW期間というのはまさに水温が上がりだして枯れ始める時期なのです。

そこで、水温を低温(13℃)に保つことで、状態をキープします。

水槽の水温を冷やすのにはチラーと呼ばれる冷却器を使いますが、冷やす代わりに、熱を放出します。

今回の円柱水槽のろ過層周辺はなかなか排熱ができなかったので、

サーキュレータ(小型扇風機)を増設し、

排気口を加工して何とかクリア。

もう一つのポイントは水流。

いつも通りの上からの散水で、一度試したのですが、

アウト。。

おそらく、水流が全体に当たってゆらゆらとしないとダメな気がしました。

そこで、

給水配管を下まで下げて、下から上への水流を作ったところ、

これが良かったです。

イベント開始1週間が経過しましたが、アカモクは良い状態で保たれています。

正直なところ、本当にうまくいく自信がなかったので、

イベントの期間内で植え替えかな?と思っていたのですが、なんとか乗り切れそうです。

ひとつ引き出しが増えました。

で、同居させる魚類にも少しこだわりました。

マアジ

こういう環境展示の場合、一緒に暮らしているとか、すみかにしているだとか

ありきたりな見せ方になりますが、釣りバカ飼育員の場合は違います。

このようにアカモクが生息すると、巨大な壁のようになります。

この時期、このアカモクの壁に小魚を追いやるように捕食するのが、

マアジなのです。

実際私もアカモクのスリットを通すようにルアー投げてアジ釣っていますw

少し話はそれましたが、アカモクの展示、少し地味ではありますが、

海藻を展示するというコンセプトに作った水槽です。

この日記、読んでいるからいらっしゃいましたら、そういう目で見てやってくださいませ。

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