昨日見かけたアオスジクモヒトデが新体操のリボン競技みたいだな、と(笑)
今回は同じクモヒトデの仲間、いつものテヅルモヅルのネタです。
セノテヅルモヅルの成体に時々幼若個体が付着していることがあります。
本当の親ではなくても成体であれば取り付き、成体から餌を横取りしているようです。
また、取り付いている間は他の個体へ移動することは滅多になく「同種間の寄生」のような行動に思えます。
私はこの行動を勝手に「すねかじり行動」と呼んでいます。
2012年の秋に入館した幼若個体、通称「モヅ子」は、取り付く相手(成体)が死んでも別の相手に取りつき、この、すねかじり行動を丸2年半継続中。
今取り付いている相手で5代目になります。
現在、同じ成体には別の幼若個体もダブルで取り付いています(6月から)
それが、昨日の閉館後。
ふと水槽を見ると、その新入り幼若個体が別の成体に移動しているではないですか!
朝は移動していなかったのですが…
これはもしかして「モヅ子」も…?
さっそくその成体をひっくり返して確認すると、やはり!引っ越ししていました。
(少しわかりにくい画像ですが、私の指先あたりにいるのがモヅ子ちゃんです)こんな風に2匹が同時に移動することははじめてのことです。
このまま乗り換えてしまい、モヅ子にとって6代目の相棒となるのでしょうか。
実は、取り付いていた相手が衰弱してきたときなどに引越しすることが、これまでにも観察されています。
確かにモヅ子たちがこれまで付着していた5代目成体は大きな怪我をしています。
最近、弱ってきていたので、モヅ子たち2匹はこの個体を乗り捨てたのかも知れません。
…と、一夜明けて今朝あらためて確認すると、モヅ子ちゃんだけ元の5代目相棒に戻っていました。
まだしばらくは5代目に乗り続けるようです。
画像では5代目なのか6代目なのかさっぱり?でしょうが(笑)ご容赦下さい。
【飼育研究部 森滝丈也】