ロクソミトラ(内肛動物)をはじめとする濾過食性無脊椎動物の餌として、珪藻と冷凍コペポーダを混ぜたものを与えています。
「それ、醤油ですか?」の新入社員の質問を受けて、ロクソミトラ(ロクソソマ科)の魅力を熱く語っていたら…
同期入社の女性(海獣担当)に思いっきり変態扱いされました…が、「変態」は称号ですから(笑)
でも本当に内肛動物は美しいんですよ。
こちらがオニダルマオコゼの体表に付着するロクソミトラの一種。
そんな変態呼ばわりされた直後、へんな生きもの研究所に行くと、男子大学生に呼び止められました。
「ロクソソマはどこにいますか」と。
おぉ!どーだ、わかる人にはわかるんじゃい!!(笑)
肉眼ではよく見えないので、カメラの顕微鏡モードで拡大しつつ説明させていただきました。
さて。
今朝の見回り中、へんな生きもの研究所とは別の、予備水槽で飼育中のオニダルマオコゼの体表にロクソソマらしきものが付着していることに気が付きました。
こちらが、その体長30㎝はあろうかという大型のオニダルマオコゼ。
全く別の水槽の、異なる時期に搬入した個体それぞれに付着していた…
どうやらこのロクソミトラはどのオニダルマオコゼにも付着しうる種類である可能性が高くなってきました。
…と言いよりも「オニダルマオコゼはロクソミトラのホストになりやすい」の表現の方が適切かも?
(ちなみに、魚類の体表にロクソソマ類が付着するという報告はこれまでに無く、かなり珍しい事例になります)
あらためて顕微鏡で観察してみると、今回見つかったロクソミトラは触手の本数が9-10本とへんな生きもの研究所のものよりも少なく、全体の印象も少し違うような気もしています。
これが成長過程によるものなのか、または別の種類なのか、今後の観察で明らかになればと考えています。
【飼育研究部 森滝丈也】