ヒラアシクモガニは水深200m以深に生息するカニで、長い脚が特徴です。成体はいつも砂の上に這いつくばり、ほとんど動かない印象ですが、夜になるとカッコ良く立ち上がる姿を見かけます。
ヒラアシクモガニのハサミは比較的小型ですが、第1歩脚にはのこぎりのような鋸歯があり、夜間は威嚇するかのようにこの第1歩脚を持ち上げるのです。昼間とは違うカッコ良さに痺れます。
さて。
今、成体は展示していませんが、先日採集した若い個体をへんな生きもの研究所で展示しています。見ると、この個体は昼間から第1歩脚を持ち上げています。
夜間の成体のように立ち上がるわけではなく、這いつくばって第1歩脚だけ持ち上げていますが、これは若い頃の特徴なのでしょうか?
いずれにしてもカワイイ格好を見ていると心が和みます。
【飼育研究部 森滝丈也】