外部サイト移動へのご注意

予約・購入サイト「Webket」に移動します。
よろしいですか?
いいえ

鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

コケガエルの産卵

休館中の5月10日にコケガエルが産卵しました。

コケガエルの仲間は東南アジアに分布しており、20数種類が知られています。今回産卵したのは別名ベトナムコケガエルとも呼ばれ、ベトナム高地の渓流付近の木の洞などに住んでいます。英名はMossy Frog (苔むしたカエル)と呼ばれ、名前の通り、体表にいくつもの突起があり、コケのような模様を呈しています。樹の表面に張り付いているとどこに居るのか分かりません。地衣類やコケ類に擬態することで捕食者から身を守り、餌となる昆虫類にも気づかれないように周りの風景に溶け込んでいるのでしょう。まるで忍者のようですね。

コケガエルは以前から「奇跡の森」で展示していますが、今回産卵したのはバックヤードで飼育している個体です。自然界では水上の岩や樹に10個~40個ほどの卵を産み付けるそうです。バックヤードでは水槽内に立て掛けてあるヘゴ板の内側に30個ほどが産み付けられていました。ふ化したオタマジャクシはそのまま水場へ落下します。ふ化までは約2週間かかるみたいですが、無事に生まれてくれることを心待ちにしています。オタマジャクシは奇跡の森で展示し、皆さんに見て頂きたいと思っています。

「飼育研究部 tanizo-」

Share