最近、飼育日記をあまり書き込んでいないので色々と心配おかけしているかも知れませんが、ご心配なく(笑)。
秋からバタバタと、ちょっと色々な原稿やイベントに追われていました…。
気がつけば、正月(松の内)が過ぎ…飾ってあった鏡餅を片づけなければいけない時期になっていました。そんな中、今、書いている論文は「鏡餅ウニ」ことPrionechinus forbesianus(今のところ和名なし)の行動について。
このウニは熊野灘の水深300mの沈木上から見つかりますが、水槽で飼育していると2匹が頻繁に上下に重なるといった、ウニ類では報告がない珍しい行動を見せます。
これまでの観察の結果、下になった個体がメス、上の個体がオスで、共に性成熟に達していることが判明しています。2014年にこの行動に初めて気付いてから早くも5年が経過し、飼育日記では頻繁に紹介させていましたが、ようやく文章にまとめることにしたのです。
棘を取り除いた殻(左:オス 右:メス)。本種は性的二型が顕著なウニです。
今は50匹ほどが水槽にいて、多いときは40匹(20組)ぐらい鏡餅状態になっています。
なかなかかわいいので是非ご覧ください。
【飼育研究部 森滝丈也】