へんな生きもの研究所で見慣れぬ行動をとるキンチャクガニに遭遇。
イソギンチャクの触手あたりを執拗にガジガジ…
ご存知のように、キンチャクガニは両方のハサミにイソギンチャクを持ち、身を守る武器として利用しています。
イソギンチャクをつかんでいるので、通常、餌をつまむ時にハサミ脚は使わず、歩脚で餌を支えて口に運びます。
そんな大事なイソギンチャクをかじって?います。
あ、これはもしかしたら、イソギンチャクを手入れしているのか?
なるほど。
そう考えれば納得できます。
いずれにしても初めて見る行動なので、備忘録として残しておきます。
さて、そうこうしているうちに、お手入れ?は終了。
再びハサミ脚にイソギンチャクを持ち直しました。
…あれ?
この個体、小型の個体を抱えている…?
これってもしかしたら交尾前ガードか?(カニやヤドカリでは、交尾前にメスを確保する行動が知られています)
ところが、しばらくして再度確認してみると…
小型個体の向きが変わっています。
そして…あれ?この個体、左の歩脚が無くなっているじゃないですか!(矢印)これって交尾前ガードじゃなくて、まさか、食べられそうになっていただけ?
はたして、真相はいかに。
交尾前ガードだったら引き離されだけで、はなはだ迷惑な話となりますが。
【飼育研究部 森滝丈也】