…いい加減にしなさいと言われそうですが(笑)
連日のように書き込んでいるシダムシとスイクチムシ。
シダムシはヒトデ専門のパラサイトでフジツボに近縁な甲殻類。
一方、主にウミシダのパラサイトであるスイクチムシは多毛類(ゴカイに近縁)でごく一部の種がヒトデにも寄生します。
熊野灘沖合底引き網採集で去年の秋あたりから色々なヒトデからいくつものシダムシとスイクチムシの未記載種を見つけているのですが、シダムシが見つかるヒトデからはスイクチムシは見つかっていません(その逆もしかり)
どうも両者は棲み分けをしている…そう思い込んでいました。
ところが、本日、死んだウデナガゴカクヒトデからスイクチムシの追加標本を得ようと解剖していると…
突然現れたまさかのシダムシに興奮です。
このシダムシはユミヘリゴカクヒトデのシダムシと比べると体サイズが小型で体色はミカン色。
どことなくスズメ(鳥)ぽい…
これはまだ知られていないシダムシの可能性もあります。
少なくともウデナガゴカクヒトデからの発見は初めて。
研究者と一緒に正体を突きとめる予定です。
そして、別のウデナガゴカクヒトデからはお目当てのスイクチムシも見つけました。
スイクチムシは肛門近くにある房状の直腸嚢に入り込んでいました(矢印)
前回も同じ場所で見つけています。
このスイクチムシはどうやら直腸嚢に潜むものだと考えて間違いなさそうです。
【飼育研究部 森滝丈也】