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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

肉感的な誘惑

先日26日のこと。

「今日はすごい肉があるよぉ~。早く帰ってきた方が良いかもねぇ。いひひひ…」娘から電話がありました。

って、今夜(26日)はイベントの設営で残業です…(泣)

さぁ、正月イベント「おせちになっちゃう生きものたち」の準備もいよいよ大詰め(12月30日~)

1月1日~3日までの3日間は餅つき・餅のふるまいもありますよ!是非ご来館ください!

 

そんな肉の誘惑電話があった同じ日。

さらに肉感的な誘惑がありました。

それは、またしてもスイクチムシ(今回は深海性のヒメヒトデの一種から見つかったスイクチムシ)

 

これも研究者に見てもらったところ、Asteriomyzostomum属の未記載種だと判明。

ただし、中央部の大きく突出した特徴的な口が、通常時からこういう状態なのかよく分からないため、追加標本を探す必要があったのです。

Hostであるヒメヒトデはあまり採集できないので、このスイクチムシにはしばらく会えないかと思っていたのですが…

運良く?水槽にいたヒメヒトデが死亡しているじゃないですか!

さっそく解剖すると…幽門盲嚢の付け根に何やら肉色のものが見えます!

もう最近はすっかり感覚が鋭くなってきました(笑)

これは絶対スイクチムシ。

まさか、こんなすぐに再会できるとは!

水槽には全部で4匹のヒメヒトデがいましたが、これで連続2匹でスイクチムシが見つかったことになります。

 

顕微鏡で拡大すると、ぽってりとした口が確認できました(矢印)

やはりこのスイクチムシは生きているときから口が突出しているようです。

肉感的な口をしたスイクチムシですね。

うわぁ萌えるわぁ~

 

追加標本を得られたことで新種記載に向けて期待が持てます!

(追記)この日は、イベント準備も頑張って終わらせてしっかり肉も食べましたよ!

【飼育研究部 森滝丈也】

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