釣りバカ飼育員のつじです。
ビーバーと言えば、メディアなどに登場するときは決まって言われるのが
「天才!名建築士!」
であります。
ビーバーはダムを造って河川の流域を広げます。
これは皆さんも良く知っている揺るぎない事実です。
はい。名建築士です。
では、
「天才!」なのでしょうか。
今更ではありますが、私はビーバーの担当をしています。
担当と言っても仕事は多岐に渡り、モノをつくったり、つくったり、つくったり。。。
先日はイカダが壊されていたので、新調しました。
新品完成。
それが、2,3日も経てばどうなるかというと、
木の皮が削り取られているのが分かりますよね。恐ろしい勢いでがじがじするんですよ。。
それともう一点。
中央に葉っぱや木っ端が集められているのが分かりますか?
これは何かというと、ビーバーがせっせと集めてくるんですよ。
集めて集めて、
おりゃ。
集めて集めて、
おりゃ。
これが無限ループで続きます。
何をしているのかというと、、、
よく分かりません。。。
その集めた木っ端で何かするわけでもありませんし。
こんな例もあります。
お!木の枝だ!よし運ぶぞ!
A→Bへ移動。
お!木の枝だ!よし運ぶぞ!
B→Aへ移動。
これの無限ループ。
君たちは何がしたいんだ!!!!!!
そう。特に考えてやっているわけではないのです。。。
このような行動はダムを造る行動の初期段階ではないかと思っています。
ビーバーは若齢個体ではダム造り行動は見られないらしく、ある程度の年齢からその行動を取るそうです。
(ちなみに現在の当館の最年長ビーバーは4歳)
ここで注目したいのが、ビーバーはダムを造るのを親や兄弟から教わることがないと言うこと。
気が付いたら勝手にできるようになると言うことがインプットされているらしいのです。
話を当館のビーバーに戻しますが、本当に何も考えていないように感じます。。天才とはほど遠い。。
だけどせっせと働く。
まさに、奴らの細胞が反応して動いているといった感じ。
いつか彼らが水槽の中で造形物を作り出すのかも知れませんが、
もし今の行動の延長線で何も考えないのにモノができてしまったら、
ものすごいプログラムがインプットされているのだと驚愕させられそうです。