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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

丸山さん 鳩山さん 菱山さん

コーラルリーフダイビングゾーンを入ってすぐの場所に、上面オープンの水槽(E3c水槽)があります。

ここにいるのが3匹のホワイトダムゼル(スズメダイの仲間)

それぞれが強いなわばりを持っていて、水槽の中をすみ分けています。

勢力図はこんな感じ。赤線でくくった場所がなわばり。

名前は飼育日記だけの仮称です(笑)←頭の模様がそれぞれマル、ハート(微妙だけど)、ひし形なので。

ちなみに上の画像は菱山さん。

 

水槽の左右にいる個体(丸山さん、鳩山さん)は過去に何度もなわばりの中に巣(ネスト)を作って卵を保護している姿を確認しているので、オスだと思います(メスに産卵してもらいオスが卵を守る)

じゃ、真ん中のなわばりにいる個体(菱山さん)がメス?

 

でもこの3匹、それぞれがなわばりを持っています。

魚類でよく見られるような一つのなわばりにオスとメスがいっしょにいるスタイルではないんですよね…

 

あらためて調べてみるとホワイトダムゼルは藻食性が強く、藻食性の強いスズメダイの仲間は餌場を確保するためになわばりを持つことが知られています。

おそらく、それでこの水槽ではオスもメスもそれぞれが個々のなわばりを持っていると思われます。

 

水槽を見ていると、時々丸山くんは菱山さんのなわばりの中に入っていきます。

やっぱり菱山さんはメスのようです。

丸山くんは(僕のところに来て産卵してくれ~)と誘いに行っているようです。

 

そして、昨日。

なわばりの中で、いつも以上に大きく砂を掘りかえす丸山さんの姿がありました。←卵をケアする行動です。

もしや、と思い確認すると…岩の奥に

産卵していました!(この前日にはありませんでした)

丸山くんは菱山さんの連れ込みに成功したようです。

菱山さんは産卵後すぐに(たぶん)自分のなわばりに戻ったので、丸山くんはひとりで孵化まで卵を守っていきます。

なわばりのガードが一層厳しくなるので、水槽掃除で水中に手を入れるときは要注意です(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】

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