先日の飼育日記で、ダイオウグソクムシ№5の脚にロクソソマが見つかった、嬉しい!と書き込みました。
【ダイオウグソクムシにロクソソマがいました!https://aquarium.co.jp/diary/archives/12282】
深夜の更新夜だったし、超マイナー生物の話題なので反応が薄いだろうと思っていたら…速攻で質問メールが届きました!
それも更新とほとんど同じタイミングで!…感動しました(笑)
いやぁマニアックな人はいるもんですね。
寝る前の日記チェックですかね。
質問は…そう言えば、前にオニダルマオコゼに付着したロクソソマについて頻繁に書き込んでいましたがその後どうなりました?といった内容。
う~ん…
実は、残念ながらあのオニダルマオコゼは、すでに死んでしまっていたのです。
先月8月30日のことでした。
見事なほど体表全体にロクソソマが付着していました。
あ、ロクソソマとは何ぞや?については過去の日記を参照してください。
魚類の体表にロクソソマ類が付着するという報告はこれまでに無く、かなり珍しい事例(新種の可能性もあります)でした。
ところが、今まで入館したオニダルマオコゼでロクソソマが付着していたのはこの個体一例のみ。
じゃ、偶然、付着したのか?
あるいは選択的にオニダルマオコゼに付着する種類なのか?
判明しないまま、このオニダルマが死亡してしまったのです。
観察が中断してしまい、とても残念です。
ロクソソマを拡大
宿主が死亡したので、残念ながら、体表に付着したほとんどは標本として固定することになりました。
ところが、一部は水槽の中でしっかりと生き残っていたのです…。
それは水槽の排水用塩ビパイプの表面(矢印のあたり)
どうやらこのロクソソマは、オニダルマオコゼだけに付着するのではなく、他のものにも付着する性質を持つようです。
それでも、これまでに見つかったのはこのオニダルマオコゼと、それを飼育していた水槽内だけですから、ある程度は取り付く対象に選択性があるのかもしれませんが。
さて。
本日、新しいオニダルマオコゼを水槽に導入しました。
この個体の体表にはロクソソマは付着していません。
果たして、塩ビパイプのロクソソマは新入りオニダルマに移動するのか?しないのか?
このロクソソマの興味深い生態を知るべく観察を続ける予定です。