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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

イバラの道~あるいは煙突とパイプの話~

タカアシガニの水槽に新入りが登場!水槽のまん中あたりにいる、赤いのがいるでしょ?

 

【イバラガニ】さんです。

 

カニと名前にはついていますが、タラバガニの仲間(=おおきく考えるとヤドカリの仲間)になります。

ビックリするくらい珍しい種類というワケではないのですが、久しぶりのご入館です。

で、今回のイバラガニさん、何が珍しいかといいますと、当館にやってくるまでがビックリなのです。

 

このイバラガニさんは、尾鷲市にある深層水取水設備のスタッフさんから寄贈していただいたものです。

「尾鷲市」わかります?

日本で一番降水量が多い場所と習ったあの「尾鷲市」です。(現在では、年間降水量では第4位のようです)

その尾鷲市にある、深海から海水をくみ上げて、塩を作ったり、水を作ったりしている施設があります。

尾鷲市の沖、12.5キロ、水深415メートルの場所から、パイプで海水を引き込んでいます。

で、このパイプを通っていろいろな生物がやってくっるんですね。

一般的にはクラゲが多いようですが、時には小さなカニや魚も陸地にあるくみ上げ施設までやってくることがあるそうです。

で今回のイバラガニさんのように大きな生きものがやってきたのは初めてのことで、スタッフさんもビックリ!

大きさはもちろんビックリですが、12.5kmのパイプの中を移動してきたんですよ!

パイプの中を歩いてきたのか?吸い込まれたのか?ちょっと疑問ではあります(確認中)

まさにイバラの道だったのかな?

折しもクリスマスの季節、赤い色したイバラガニさんがサンタさんとしたなら、長~い煙突を抜けたその先は、暖かい暖炉じゃなくて水族館に続いていたというお話でした。

 

PS 真っ赤なイバラガニさん、けっこう格好いいですよ^^

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