今日はタツノオトシゴやコブシメ孵化個体の餌として欠かせない、イサザアミを採集に行ってまいりました!
イサザアミが採れるのは淡水と海水が混ざる汽水域。せっせとアミ採集しながら汽水域ならではの面白い生きものをいくつか見つけました。
まずはカワツルモ。
これは淡水と海水が混ざる汽水域に生育する多年草で、上の画像の緑色の細い糸のようなものがそれ。
ちょうど6月から8月が花の時期で、今日も地味に花を咲かせていました。
汽水域という特殊な環境に生息するので、絶滅の危機に瀕している地域も多いと聞きます。環境省のレッドデータブックでは、絶滅危惧IB類に指定されているそうです(この池には多く見られますが)。
そんなカワツルモの花を見ていて、ある2種類の生きものの存在に初めて気が付きました。
最初の画像、左右のカワツルモの下部にそれぞれ付着していますが、わかりますか?
まずは右側のは、小さなホヤ。
マンハッタンボヤという名の外来種です。本種は、本来は海で生活するホヤ類の中にあって特に塩分濃度の低下に耐性のある種類だそうです。
この適応力の強さで分布域を拡大したのでしょうか。
マンハッタン…どこか都会的でお洒落な香りのネーミングですが、実際は泥の匂いぐらいしかしないですけど(笑)
もう1種は左のカワツルモに付着しているコケムシの仲間。
コケムシであることは現場でも察しがついたのですが、種名はわからない…
持って帰って顕微鏡で観察して、何とかわかりました。
汽水産コケムシ、チャミドロモドキ(何だか可哀相な名前…)のようです。
本来、コケムシの仲間は海産種が多いのですが、この種のように汽水域にも分布するのもいるんですね。
(あ、淡水にも時々ニュース等でブヨブヨ生物として話題になるオオマリコケムシなどがいますが)
個人的にコケムシが割と好きなので、ついつい見入ってしまいます。
これも「へんな生きもの」かもしれません。
で、肝心のイサザアミもしっかりと採集。
任務遂行です!