ジュゴン水槽のとなりにあるシーグラス水槽。
野生のジュゴンは(セレナもそうですが)ここで展示しているようなシーグラス(海草)を食べています。
現在、水槽内で見ることができるのはリュウキュウスガモ、ウミショウブ、ウミヒルモ、マツバウミジグサの4種類。
中でもいちばん繁茂しているのが、リュウキュウスガモ。
このシーグラスの仲間は、陸上の植物と同じように花を咲かせます(顕花植物)。
花粉の媒介方法の違いによって、水面で開花する種類(ウミショウブ)と水中で開花する種類(ウミヒルモ、リュウキュウスガモなど)があるのですが、リュウキュウスガモの白い花はよく目立ち、咲くとすぐに目に留まります。
まさに水中花。
沖縄あたりでは9月から1月が花の季節で、水槽内でも9月ごろからポツポツと咲き出します。
ツイッターでも紹介しましたが、先月は一度に20輪以上も咲きました(一日で散ります)。
でも、雄花ばかり…
これがリュウキュウスガモの雄花↓ 粘液状の花粉の塊をまとっています。
このリュウキュウスガモの花、昨日あたりからまたポツポツ咲き始めました。
また雄花ばかりだな…と思いながらの今日の夕方。
水槽を見ていて、発見しました!
おぉ!リュウキュウスガモの雌花!一輪だけど!
雄花の花粉をキャッチしやすくするためか、雌花の花弁が細長く伸びているのがおわかりでしょうか?
ところで。
このリュウキュウスガモは、あまり花をつけない植物であることが知られています。
『1株が1年間で咲かせる花の平均数は0.125個』というデータもあるようです。
つまりリュウキュウスガモが100株あっても1年間に12輪ほどの花を見ることができる程度の割合。
…これは少ない。
有性生殖(花)よりも無性生殖で殖える方法をとったようです。
というわけで、水槽でごくまれに見つかる可憐な白い花。
見つけたら相当ラッキーですよ(笑)