先月25日に採集した抱卵オオグソクムシは、すぐにでも幼生を放出するかと思っていたのに…まだ産みません。
オオグソクムシは脚の付け根にある覆卵葉が重なって作られる「育房」の中で卵(幼生)を保育します。
この個体も、たぶんあと数日で幼生がワラワラと這い出てくるはずなんですが。
(頭にヤワコケムシの仲間が付着しています)
こんな時、母さんグソクムシをつかまえて覆卵葉を少しずらして中を確かめでもすれば、幼生がどれぐらい成長しているかすぐに判るでしょう。
ですが、無理をすると母子共に危険にさらすことになります。
それに、この個体の体表には大事な深海性コケムシも付着しているので、無造作にむんずと掴むわけにもいかず…
これは幼体が出てくるのを気長に待つしかなさそうです。
夕方、ふと母さんグソクの大きな腹を見ていると…薄い覆卵葉を透かして幼体の姿の一部分がわかりました。
覆卵葉越しに幼体の尾扇の一部がうっすらと見えます(矢印に注目!)。
尾扇と幼生の「腰」のあたりがわかりますか?いやぁ萌えますね。
さぁ幼体はあと何日ぐらいすれば外に出てくるのでしょうか。楽しみです。