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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

新種!“薄桃色”のイソギンチャク

新種!“薄桃色”のイソギンチャク

このたび熊本大学の吉川准教授ら研究チームと合同で、熊野灘の漸深海帯に生息するツキソメイソギンチャクを新種記載しました。

本種は自らの分泌物でヤドカリの“宿”となる特異な構造を作り出し、さらに、通常の餌以外にヤドカリの糞を栄養源として利用するなど、宿主のアカモントゲオキヤドカリと強い共生関係を持つことが、本研究で明らかになりました。特に推しポイントはやはりその和名。薄い桃色の体色とヤドカリとの強い共生関係から、淡い桃色を意味する「桃花褐(つきそめ)」の語句を用いたところです。出典は万葉集の和歌。吉川さんのセンスが光りますね。

相手を想う気持ちを読んだ万葉集の和歌にちなんで、ツキソメイソギンチャクと命名されました。ちなみに学名もツキソメParacalliactis tsukisome

和歌の原文は『桃花褐 淺等乃衣 淺尓 念而妹尓 将相物香』 意味は『桃色に染めた薄っすい着物。そんな薄っぺらな気持ちで私がカノジョに逢うってか?いや、ありえへんやろ』(すいません、私の超約です)。昔は桃色って、意外とネガティブなイメージだったようですね…

ツキソメイソギンチャクは熊野灘では沖合底曳網で比較的よく採集できます(場所によりますが)。決してレアなイソギンチャクというわけではありませんが、今は鳥羽で見ることができるのは1個体だけ。へんな生きもの研究所のアパート水槽で展示しています。

【飼育研究部 森滝丈也】

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