先日の宿直中に見かけたパラオオウムガイのB13とB14(Bはパラオオウムガイの学名Nautilus belauensisから)。
気付けば、もうすぐ7ヶ月齢。2匹とも状態は良好で、順調に育っているように感じます。
実は、昨年秋から私はオウムガイ担当じゃなくなったので、じっくり観察するのは久しぶり。
以前は2個体とも水面に浮いたままのことが多く、浮力調整がうまくできていないのでは…と心配でしたが、今夜見たところではNo.13が自力で潜行する様子も見られるなど、少し安心。
今夜の№13↓
実は、№13は孵化から3ヶ月齢くらいまでは殻に黒っぽいスジ模様が見られましたが↓(3ヶ月齢の№13)
以降に形成された殻はつややかで美しい仕上がり。この健やかな殻の成長が浮力調整の改善につながっているのかもしれません。
野生のオウムガイは、およそ80〜100mの比較的浅い水深で孵化し、その後、より深い場所へ移動すると考えられています。当館では23℃で孵化させた後、生後2ヶ月を目安に水温を少しずつ下げています。この調整が功を奏したのか、殻の成長は安定してきたようすです。
今後も無事に育ってくれることを願いつつ、引き続き観察を続けていきたいと思います(担当外ですが…)
ちなみに、日本国内でオウムガイ類を飼育しているのは鳥羽水族館だけ。とても貴重な存在ですので、機会があればぜひご覧ください。
【飼育研究部 森滝丈也】






