現在開催中の企画展「大発見!ワクドキ深海アドベンチャー ~熊野灘から見る深世界~」は11月3日(月・祝)まで。いよいよ後半戦です。未訪問の方はぜひお早めに!
企画展の目玉の一つ、タイワンダイオウグソクムシ Bathynomus jamesi は、これまでに体長30㎝・体重1㎏ほどの標準サイズの個体を2匹展示してきましたが、今回さらに2匹が加わりました。そのうちの1匹は、なんと体長41㎝超・体重は2㎏ほど。実際に持ってみると、片手では支えるのがやっとの重さでした。
このサイズになると、すでに交尾針が形成されており、性成熟した立派なオスです。おそらく B. jamesi としては最大級でしょう。
では、ここまで育つのに何年かかるのでしょうか。

実は、オオグソクムシ類の寿命ははっきりしていません。2001年発表のブラジル産ダイオウグソクムシ Bathynomus giganteus に関する論文では、寿命は6~7.7年、性成熟は約2年と推定されていますが、これは、採集された個体のサイズを元に、魚類(マダラ)の成長モデルで推定したもの。
さすがにダイオウグソクムシが魚と同じ成長速度とは考えにくく、私の中では、現在も正確な寿命は謎のままです。
【飼育研究部 森滝丈也】






