シダムシ好きの皆さん、こんにちは!
先月初旬、展示水槽で飼育していたアカヒトデを春休みイベント用に移動したところ…
水温変化が刺激になったようで、アカヒトデの体内に寄生していたシダムシが子供(ノープリウス幼生)を産みました。体長0.9mmほどでしょうか。
シダムシとは、最近、熊野灘の深海で採集したシダムシ2種(新種)について紹介しましたばかりですが、ヒトデの体腔内から見つかる寄生性甲殻類です。
成熟個体(こんなシダムシがヒトデのからだの中に隠れています)
ちなみに、このアカヒトデシダムシも正式な学名が付いていない未記載種です。伊勢志摩地方ではよく見かけますが。
さて、そんな孵化したノープリウス幼生を1ヶ月ほど無給餌で管理していたところ、先日変態してキプリス幼生になりました。
シダムシの生態は謎が多く、このあと、どのように幼生がヒトデに寄生するか等、未だ不明です。
このキプリス幼生をヒトデと同じ水槽にいれておけば、もしかしたらヒトデに寄生する瞬間が目撃できるかも知れません。
生態解明にチャレンジしたいと考えています。
【飼育研究部 森滝丈也】