ザリガニが脱皮を繰り返しながら成長することは、みなさんご存じだと思います。
そのザリガニ達は、脱皮の時に面白いことが身体の中でおこっています。
ミネラルの少ない淡水に生息しているザリガニは、脱皮前に身体のカルシウムを血液に溶かして、目の後方辺りに胃石(いせき)というものを作ってから脱皮をします。
(脱皮が近いことがわかります)
(胃石 カルシウムの塊です)
脱皮後の身体は柔らかいので、今度は胃石を溶かして、身体中に送り返し、殻を硬くしていきます。さらに脱皮殻も食べると、身体はより硬くなります。(脱皮殻を食べなくても硬さは変わらない、とも言いますが、飼育経験上食べたザリガニと食べていないザリガニでは、あきらかに硬さが違います。ウチダザリガニやマロンのように大型種になればなるほど顕著にこの傾向が見受けられます)
この胃石ですが一般的な赤黒いザリガニでは、見えないことが多いのですが、白やオレンジ、色の薄い稚ザリの頃は、よく見えることがあります。
ミネラルの少ない淡水中でおこなわれる最善の方法。
不思議な生態のお話しでした。
【飼育研究部 せこ】