現在、へんな生きもの研究所で飼育中のカイメンの話題です。
このカイメンは2016年の春に熊野灘の水深250-300mで採集されたもので、以前、知り合いのカイメン博士に調べてもらってジクネカイメン属の一種(Rhizaxinella sp)であると判明しましたが、このような枝分かれをしている種類は日本近海からは知られていないらしく、未知のカイメンである可能性もあるそうです。
入館直後は柔らかなベルベットのような質感でしたが、日を追うごとに徐々に痩せていつしかツルッとした質感に…。ところが、痩せても半年~1年経つと再び成長開始して太りだすことがわかりました。今のところ、飼育水槽の水温変化で成長のスイッチが入るのでは?と予想しています(水温が下がると成長開始?)
今シーズンも、年末あたりに成長のスイッチが入ったようで、どんどん成長しています。
成長はゆっくりですが確実に目に見えて姿が変化するので、毎日の観察が楽しいですよ。
ぜひ注目して下さい。
【飼育研究部 森滝丈也】