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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

パラオオウムガイの胚殻

発生中のパラオオウムガイの卵(胚)は、外側から胚殻が確認できる卵を追加展示したので、現在7卵をご覧頂けます。孵化は12月~1月あたりになりそうです。

7卵のうち、左端の卵だけは卵殻を切り取っているので胚の発生過程を観察できます(正確な産卵日は不明ですが4月3日~4月20日に産卵)。

この状態でも胚の発生は通常通り進みます。

今回、初めて発生途中の胚を確認して気付いたのですが、パラオオウムガイは他の2種(オウムガイとオオベソオウムガイ)に比べて胚殻の巻きが緩い(弱い)ようです。カシューナッツのような形をしています。

今後、胚は殻先端部分を巻き込むように成長していきますが、これだけ巻きが緩いと孵化の時点でも殻の中央に穴が残ると思われます。

過去に他の園館で孵化したパラオオウムガイの画像を確認しても孵化直後の幼体は殻の中央に穴が空いているように見えます。どうやらパラオオウムガイは胚殻の巻きが緩い結果、穴が形成されると予想されます。

【飼育研究部 森滝丈也】

 

 

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