動物も痛みを感じたり、体のどこかに異常や違和感があったり、また環境の急激な変化に対応できないと餌を食べなくなってしまうことがあります。
いつも普通に餌を食べていた動物が、長い間食べたり、食べなかったりを繰り返すと、必ず体のどこかに異常があるのが常です。
動物の異常を見つけられるのは飼育に携わる人だけであって、それを改善できるのも飼育に携わる人だけです。
今回の患者さんは28歳、雌のバイカルアザラシ。バイカルアザラシの寿命を考えると、バイカル人生の後半に少しさしかかった頃の年齢でしょうか。
この子も度々食べたり、食べなかったりを繰り返し、ある既往歴から生殖器の病気を疑っていました。
そうこうしているうちに、非常に痛みを伴う目の病気が起きてしまい、満身創痍ともいえる状態に。。。
目の痛みを除き、疑っている生殖器と消化器の検査をするには麻酔が必要ですが、何度も麻酔を行うのはベストな選択とは言えません。
そこで今回選択したのは、全身麻酔下(麻酔科)で水晶体摘出術(眼科)を行い、同時に生殖器内視鏡検査(婦人科)と腹部超音波画像診断および食道-胃内視鏡検査(消化器内科)を進める方法でした。
こんな感じでやってます。
【飼育研究部 かさまっちょ】