さて、前回予想した通り、昨日の夕方には再び3組全てが「鏡餅」になりました(組み合わせは左からPp, Wr, Rwですけどね)
ところで、今、行動観察している3組以外に隔離水槽の外側にも鏡餅ウニがいます。
そこで、閉館後にそのウニ達を含めた9組の殻径を計測しました。
すると、下の個体の殻径は11~18mm、上は6~9.5mmと、どうやら10mmが上下の境界サイズのような結果に。
実は、このウニは生殖孔の大きさと位置がオスとメスとで異なる、性的二形があることが知られています。殻径に雌雄差があるという報告については情報ありませんが、もしかしたら殻径も…
そこで、生きたウニではわかりにくいので、5つの標本(裸殻)を観察して確認してみることに。
結果、オスの殻径は9mm, 10mm、メスの殻径は11mm, 12mm, 15mmでした。
おぉ!
やはり殻径10mm以下の個体はオス、それ以上はメスと考えて間違いなさそうです。
左がメスの殻、右がオスの殻(メスは5つある生殖孔が目立ちます)
(オスの方が少し偏平?)
じゃ、そもそもなぜ重なるのか?その理由はまだ不明ですが、ひとまず、このウニは大型のメスの上に小型のオスが乗って「鏡餅」となる、と考えて良さそうです。
【飼育研究部 森滝丈也】