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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

7歳になりました

コーラルリーフダイビングゾーンの育成水槽で飼育中のタバネサンゴが、本日7歳の誕生日を迎えました!(2010.7.10孵化)

実は、このタバネサンゴは和歌山県の串本海中公園センターさんで繁殖した個体を5年ほど前に譲渡していただいたもの。

串本海中公園センター(以下、串本さんと略)ではこれまでに何種もの造礁性サンゴの繁殖に成功しており、タバネサンゴも20年近く前に繁殖に成功しています。

 

タバネサンゴの卵はゴマ粒のようなプラヌラ幼生となり、しばらく海中を泳いだあとに適当な場所に着底してイソギンチャクのような姿をしたポリプになります。

このポリプが次々と増殖していくことで、サンゴの群体は大きくなっていきます。

 

水槽内でサンゴがどのように成長するのかまだまだデータ不足です。

画像を比較して、この2年間(2015-2017年)の成長を観察してみました。

【群体の中でよく目立つ綺麗な蛍光グリーンのポリプ4つ(a~d)を目印にしました】2015年から2016年の間でbとdのポリプは消失してしまいました…

興味深いのは、蛍光緑ポリプよりも通常色ポリプの方が成長ははやいようで、群体の右側の成長が著しいことがよくわかります。

 

そして、今年のようす。

この1年間でいつの間にかcのポリプも消失していました…(cの上側はタバネサンゴが岩から落下した際、大けがをして死亡した箇所)

2016年の画像と比べると、群体の右側がさらに成長しているのがわかりますね。

 ちなみに、串本さんの報告では、水槽内で育ったタバネサンゴは孵化後7年で産卵を開始(配偶子放出)したそうです。

同じ7歳を迎えた当館のタバネサンゴも、今年うまくいけば産卵するかも…淡~く期待しています。

(ちなみに、タバネサンゴは雌雄同体ですが、受精には複数個体がいないと受精しません。万が一、産卵したとしても鳥羽にはタバネサンゴは1つしかいないので受精はしません)

【飼育研究部 森滝丈也】

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