夏に鳥羽の漁師さんから頂いた小型サイズのカエルアンコウが、先日へんな生きもの研究所にデビューしました。今回の個体は比較的きれいですが、左の胸ビレの付け根に「いつものコブ」が一つ…
実は、このコブの正体は「コブトリジイサン」という寄生性カイアシ類の一種(甲殻類)。コブトリジイサンのメスはドングリの様な姿をしていて、カエルアンコウの皮膚の下に寄生する習性があります。
ユニークな和名は、本種の寄生を受けたカエルアンコウの姿が昔話の「こぶとり爺さん」を連想させることに由来するそうです。
個体によっては、邪魔じゃないのか?と心配になってしまうほど寄生された個体もいますが、むしろ寄生されていない個体を見かけることの方が少ないので、カエルアンコウにとってはこれが普通の状態なのかも知れません。
さて、コブトリジイサンが新しくメンバー入りしたことで、へんな生きもの研究所の「チーム昔ばなし」のメンバーは3種になりました。
あとのメンバーを紹介すると…紫の体色が美しい「カグヤヒメウミウシ」
そして、メスの背中に小さなオスが乗る、今年新種記載されたばかりの「イッスンボウシウロコムシ」です。
図らずも3種類揃ったので、興味がある方は是非見に来てくださいね。
あと「ブンブクチャガマ(ウニ)」「ウラシマタナイス」あたりも展示できれば面白いかも!?
【飼育研究部 森滝丈也】