今朝、へんな生きもの研究所の見回り中に 死亡したウデナガゴカクヒトデからシダムシを見つけて興奮MAX!
シダムシとは?もうすっかりお馴染み?でしょうが、ここでおさらいを…
シダムシはヒトデの体腔内に寄生する甲殻類の一群(ヒトデにしか寄生しません)
日本から3種が報告されていますが、その他にいくつかの未記載種も発見されています。
これまでに熊野灘から報告はありませんでしたが、一昨年、熊野灘の漸深帯に生息する3種のヒトデからそれぞれ未記載種シダムシを見つけました(現在、研究者と共に研究中)
3種の中でもウデナガゴカクヒトデに寄生するシダムシはかなりのレア種で、 昨シーズンは280匹以上のヒトデを確認して見つけたのはたったの4匹、今シーズンも既に260匹以上のヒトデを調べて、今のところ見つけたのは4匹です(だいたい同程度の寄生率ですね)
そんな珍しいウデナガゴカクヒトデのシダムシ。
今朝、飼育していたヒトデ(5月に採集)から今シーズン5匹目となる個体を見つけたのです。 特に今回のは今シーズンで1番美しい個体だったので、なおさら興奮です。
この個体は性成熟直前のようです。 発達しかけた卵がうっすら見えて(矢印)…萌えます(笑)ちなみに画像左すみあたりに見えるクリーム色の部分が、おそらくオス。
そしてこちらが昨シーズン(2015-2016)採集したウデナガゴカクヒトデのシダムシ(4匹)
こちらが今シーズン(2016-2017)採集したウデナガゴカクヒトデのシダムシ(5匹)
体色に変異がありますが、これは成長による変化だと思われます。
【飼育研究部 森滝丈也】