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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

スイクチムシの精子

予備水槽のヤマトホシヒトデが死んでいました。

ヒトデが死んだら中身のチェックがルーティン…なので今回も解剖。

スイクチムシを観察するためです。

スイクチムシは棘皮動物に寄生する多毛類(ゴカイ類)の一群。寄生生活のためゴカイらしからぬ姿をしています。

世界から170種ほどが報告されていますが、ほとんどがウミユリ類(ウミシダ類)に寄生しています。

その中で、ごく一部がヒトデ類 の内臓に寄生していて、このヤマトホシヒトデからも見つかります(未記載種)

 

今回確認したのは4個体。

比較的簡単に採集できる種類ですが、今回はちょっと面白いものが見つかりました(矢印)

精包です。

初めて見ました(スイクチムシは雌雄同体です)

このスイクチムシの体は幅7mmほどですが、体のサイズに比べて結構大きな精包を持つのですねぇ…驚きました。

さらに観察すると…精子が活発に動いています!

動画撮影もしましたが、めちゃくちゃ活発!

この元気な姿を見ているだけでこちらも元気になります(笑)ちなみに精子のサイズは頭部が90μm、尾が150μmほど。

ヒトの精子は60μmなのでかなり大きく見えますね。

【飼育研究部 森滝丈也】

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