先日、久しぶりにクリオネ(ハダカカメガイ)の餌であるミジンウキマイマイが手に入ったので給餌をおこないました。
ミジンウキマイマイは殻径5㎜ほどの小さな貝(広義では、クリオネと同じくウミウシの仲間になります)で、翼足を使って羽ばたくようにピコピコ泳ぎ回ります。
クリオネが「生きたミジンウキマイマイしか食べない」ことは、割と知られていますが、実際にその摂餌シーンを見たことがある方は少ないのではないでしょうか。
ミジンウキマイマイの気配(匂い?)を感じると、クリオネの頭部が割れて3対のバッカルコーン(口円錐)と呼ばれる突起が飛び出します。
この豹変ぶり、なかなかの迫力です。このバッカルコーンでミジンウキマイマイを捉えます。
興奮したクリオネが動きまわって、写真がブレブレですが…
こちらは2匹のクリオネがミジンウキマイマイに食らいついているところ。
バッカルコーンで捉えて、ミジンウキマイマイの中身を歯舌で削り取って食べます。
今回は、閉館後に与えたので見学者はスタッフのみでしたが、若いスタッフは初めて見るクリオネの捕食シーンに大興奮!こんなに反応が良いなら、次回は観客の皆さんに見て戴く機会を設けても良いかもしれませんね。
【飼育研究部 森滝丈也】