意外な人気者、テヅルモヅル。
木の枝のように細かく分岐した腕を使って海中を漂うプランクトン等を捕食するクモヒトデの仲間です。
水族館では、主に伊勢志摩地方の漁師さんから頂くことが多いのですが、最近は、何故かサメハダテヅルモヅル↓ばかり。
以前はほとんど見かけませんでした。
私が把握するデータのみですが、伊勢志摩から初めてサメハダテヅルモヅルが搬入されたのは2012年2月でした(当時、見かけない種類だなと記録していました)。
それまではイボテヅルモヅルモヅル↓ばかりでした(当時はセノテヅルモヅルと呼んでいました)
それがいつの間にか採集されなくなり…。
環境の変化なのか、漁師さんの採集方法が変わったのか原因は不明ですが、今では全く搬入されません。
サメハダテヅルモヅルは細かな腕の分岐が美しく、これはこれで魅力的なのですが、個人的にはイボテヅルモヅルが推しですね。
イボテヅルモヅルは成体に小型の幼若個体が付着したり(私は勝手に“すねかじり行動”と呼んでいます)、比較的な大きな餌も貪欲に丸呑みするなど、サメハダテヅルモヅルには見られない興味深い行動が好みだったんですけどね。残念です。
モヅ子のすねかじり行動 | 鳥羽水族館 飼育日記 (aquarium.co.jp)
テヅルモヅルの摂餌 | 鳥羽水族館 飼育日記 (aquarium.co.jp)
今はサメハダの新たな魅力を探っています。
【飼育研究部 森滝丈也】