今年生まれたバイカルアザラシのニコを7月31日に年長の6頭のアザラシと同居させました。6頭がニコにケガをさせないかと心配でしたが、お互い妙によそよそしく1日目は何も起こりませんでした。
そして2日目の8月1日ニコは小さいプールにこもり、6頭がいる大きいプールにはほとんど出て行きませんでした。しかし夕方のエサが終わった後、ニコは大きいプールの陸地に上がったのです。そこにはこの日1日プールに入らなかったニコの母親うなりこがいました。うなりこは興味津々、ニコは恐る恐るにおいをかぎ合います。そしてしばらくすると2頭並んで寝てしまいました。
うなりこは母乳が出なくて、ニコは飼育係がミルクを与えて育てました。したがって2頭はお互いを親子だと認識していないと思います。それでも、前日ニコを同居させた時から感じていたのですが、年長の6頭には幼いアザラシにむやみに危害を加えてはいけないという雰囲気がありました。
うなりこにも幼いニコをいたわろうとする態度を感じます。それを感じてニコもうなりこの隣で寝てしまったのかもしれません。これからこの2頭の関係がどうなっていくのか、見守っていきたいと思います。 (長谷川)