5月17日の飼育日記でコケガエルが産卵したとお伝えしました。産卵日は5月10日でしたが、5月24日~26日にかけてふ化しました。ふ化までに約2週間かかったことになります。私は長年カエルを担当していますが、熱帯域のカエルは1週間くらいでふ化する種類が多く、コケガエルはやや時間がかかったと言えるでしょう。これは彼らが涼しい高地に生息していることに関係していると思います。
写真では分かりづらいかもしれませんが、オタマジャクシを上から観察すると吻端が窪み、口器が前端に開いています。これは比較的珍しい特徴で、餌を吸い込むのに適しています。石垣島などに生息するアイフィンガーガエルのオタマジャクシでも同じような特徴があります。
オタマジャクシがきちんと餌を食べるようになったら解説付きで展示しようと思います。もうしばらくお待ちください。
「飼育研究部 tanizo-」