こんにちは、ともちゃんです。
前回書いた「ハズバンダリートレーニング」は、受診動作訓練と言われるもの。これは、動物にとっても人間にとっても画期的で良心的な方法です。
飼育員は動物たちの命を守るために、一刻も早く手を打たなけれいけない時があります。日頃からハズバンダリートレーニングを行い、定期的に実践することで血液や体重増減のデータをとることができます。また、発情による不安定な行動の予測、排卵日の推定などたくさんの知見を得ることができます。
ショーで披露する種目を作ることも大事ですが、採血する時の針を刺す痛みや、体重計に乗ることなど、動物たちが不快と感じる意識をトレーニングで和らげる「ハズバンダリートレーニング」は、動物の健康管理に必要不可欠です。これも動物が人間を信用していないと成り立ちません。
ある程度の予測ができたのなら、悪くなる前に薬をあげたり治療をしたり、病気の予防もできることがあるかもしれません。動物たちの健康状態を把握するのは飼育員の大事な仕事です。餌をあげるだけではわからないことがたくさんあります。トレーニングは、生活の質を向上させたり健康チェックもできる。動物との信頼関係を築くための大事なツールなんです。
つづく
【飼育研究部 ともちゃん】