へんな生きもの研究所で飼育中のヨロイウミグモ。
熊野灘水深200mで採集しました。
このウミグモはイソギンチャクの体壁に吻を挿し、体液を吸って餌にしています。
それで、へんな生きもの研究所ではイソギンチャクと一緒に飼育しているのですが、この飼育方法を採用してから長期飼育が可能になりました。
そして、長期飼育が実現したことで、繁殖も。
水槽の中で産卵行動が時々観察されるようになりました。
最初に産卵に気が付いたのは2014年のこと。
ウミグモ好きなので当時はかなり興奮しましたが…今ではそれほど珍しいことでもありません。
ウミグモの仲間はオスが卵を保護する「イクメン生物」なので、白い卵塊を抱いている方がオス(メスはオスよりも少し大型です)
おそらく、私の見回り直前に繁殖行動→産卵があったようです。
オスはこのまま卵を保護して、しばらくすると幼生が孵化するものと思われます。
…とは言え、実はこれまでにヨロイウミグモの孵化には成功していません。
水槽内で勝手に孵化しているかもしませんが、幼生の餌となるヒドロ虫がこの水槽にはいないので、孵化していたとしても、この水槽内では生存できないかな。
水槽の中で勝手に増えて育ってくれるのが理想ですが、それはなかなか難しそう。まずは幼生の餌となるヒドロ虫を特定して、水槽に導入しないと。
でも、いつか実現させますよ!ウミグモ好きなので(笑)