内肛動物ロクソソメラの仲間。
これはダイオウグソクムシの胸脚に付着しているロクソソメラの一種で、体の大きさ0.6mmほど。
がっしりと太い8本の触手にモジャモジャと毛が生えて、ロクソソメラの中でも粗野な印象ですが動きはなかなかカワイイ。
内肛動物の研究者は世界を見渡してもかなり少ないようで、まだまだ知られていないことが多いそうです。
この種類もまだ報告されていない種類の可能性が高そうです。
さて。
ちょうど1年前、ダイオウグソクムシ12号の右第5胸脚からこのロクソソメラを見つけました(矢印)
このロクソソメラは過去に5号、13号、26号からも見つけていますが、残念ながらこれらの個体は死亡したため、現在、生きたロクソソメラは12号だけで確認できるだけです(ロクソソメラはダイオウグソクムシの脚からしか見つかっていません)
12号のロクソソメラは写真では少し判別しにくい場所に付着しているので、今回、一部を採集してこれまでに見つかっているものと同じ種類か確認することにしました。
無事に採集できました。
顕微鏡で確認しましたが、やはりこれまでと同じ種類のようです。
果たしてこのロクソソメラはダイオウグソクムシに特異的に付着する種類なのでしょうか?
採集した個体を用いて、ダイオウグソクムシから取り外しても生育可能か試してみる予定です。
(ちなみに。過去に同様の飼育実験をしたことがありますが、そのときは全滅しました…)
【飼育研究部 森滝丈也】