本日は熊野灘漸深帯底引き網採集に行ってまいりました!
いつもお世話になっている甚昇丸さんに乗せていただき、朝4時に出港して夕方まで。今回は尾鷲沖水深300mあたりで曳網。
展示生物の採集はもちろんですが、熊野灘にどのような生物が分布しているかも調査します。
どんどん仕分けしていく漁師さんの隙間を縫っての採集なので、時間との勝負。
あとは目当ての生物を探し当てる眼力が必要ですね(笑)
こちらは一人なのでできるだけ見落とさないように….
今回はその中でも特に面白い(興味深い)ものをいくつか紹介します。
まずはこちら、コンボウイソギンチャクの仲間。
実は、このイソギンチャクは過去に一度だけ採集記録がありましたが(2015年の10月)正体不明でした。
正体を調べるために追加標本を探していたのですが、全く見つからず…今回やっと再会することができたのです!(下の画像は2015年の個体)
珍しい種類の可能性があるので、イソギンチャクの研究者に調べてもらう予定です。
もうひとつは、底在ベントスのNothriaの仲間。
先日の日記でお伝えしたように珍しい種である可能性も出てきたのですが、あの巣には本体がいなかったため、正体は明らかにできず
…それが、今回の採集でたくさん見つかったのです!
水槽に入れたらどれが巣かわからないほど(笑)
これも研究者に調べてもらおうと考えています。
【飼育研究部 森滝丈也】