先日の3連休(10/7~10)に70時間ぶっ通しで送りしたニコニコ生放送。
ご覧になった皆さん、放送を見て直接水族館にお越しになった皆さん、本当にありがとうございました!
昨日、私は休日だったので、録画された放送の一部を見返していました。
一部と言っても一日かかりましたが…(笑)
鳥羽水族館ではこれまでにダイオウグソクムシのニコニコ生放送を5回放送しているのですが、昨日はそれも見返しました(笑)
放送の回を重ねるごとに、私自身、ダイオウグソクムシについて深く考えるようになって(好きになって?)いくのを実感します。
展示方法や飼育方法のヒントもニコ生の放送を通じて思いつくものがたくさんあります。
例えば、今回、水槽の擬岩を立てて放送に臨みましたが、ダイオウグソクムシが擬岩に登ったり、そこから泳ぎだしたりとかなりアクティブになりました。
これは元々、2013年に新江ノ島水族館さんで生中継されたニコニコ生放送を見て得たアイディアで(この放送にも私はコメンターとして参加させてもらいました)、その放送中、岩に登るダイオウグソクムシの活発な姿に刺激を受けて、すぐに当館の水槽でも実施しました。
ただし、鳥羽では擬岩を横にしてシェルターとして使用していました。
こうすると、擬岩の中に入ってしまってダイオウグソクムシの動き自体は少なくなるのですが、ストレスが軽減されるのか、飼育日数が伸びたり餌を食べるようになった気がします(きちんと比較検証はしていませんが、肌感覚です)
もしかしたら脱皮もこれが…
ただ、今回のニコニコ生放送は長丁場でもあるので、少し動きがあった方が良いかと思って擬岩を立ててみたのです。
これが大当たり。
餌も今までにないほどに食べて大盛り上がり!でした。
最終日は擬岩を元の配置に戻してみましたが、またまた予想通りで、ダイオウグソクムシ達は擬岩の中に隠れて動きが少なくなりました。
この行動の変化は興味深いですね。
あらためて検証してみる必要がありそうです。
皆でじっと観察し続けるニコニコ生放送は、確実に私にダイオウグソクムシ飼育・展示のヒントを与えてくれます。
最後に。
今回、体の後ろ半分を脱皮し、放送直前に死亡した13号ですが、去年の夏に出版された絵本ではモデルを務めていました。
この絵本は評判が良いようで、私の自宅近くの書店ではまだ平積みになっています。
もしまだ見たことが無いという方がいらっしゃるのであれば、ぜひこの絵本を手に取って、在りし日の13号の雄姿を見てやってください。
https://www.aquarium.co.jp/topics/index.php?id=377&archive=2015
【飼育研究部 森滝丈也】