ウニのからだのつくりは五放射相称なので、管足が生えている場所(歩帯)と生えていない場所(間歩帯)は交互に並んで5つずつあります。
昨日飼育日記で紹介した深海ウニPrionechinus forbesianusのヤドリニナはどうやらウニの間歩帯上に寄生するようです。
寄生痕がウニの殻に残っているのでヤドリニナが寄生していた場所ははっきりわかります。
過去の個体でも寄生痕はすべて間歩帯にありました。
どうやらこのヤドリニナは特定の場所に寄生するようです。
ところが…
今朝、水槽を見ると…1個体のヤドリニナが移動しているじゃないですか!
となりの個体に接近しています。
ヤドリニナの仲間は移動能力が低いと聞いていましたが、こんな風に移動することもあるんですね。
…と思っていたら、1時間30分後に見ると再び元の位置に戻っていました!
何をしに隣に行っていたのか…
画像を拡大してみると、互いに白い軟体部を伸ばしているように見えますね。
交接したあとに再び自分の定位置に戻っていくとしたら、興味深い行動です。
【飼育研究部 森滝丈也】