自然界のオウムガイは浅瀬で孵化したのち、ある程度成長してから深場へ移動すると推察されているため、当館のオウムガイは水温23℃で孵化させ、しばらくしてから成体の水槽(水温18 ℃)へ移動させています。これまでは経験的に孵化のおよそ2ヶ月後に移動させていました。
野生のオウムガイの赤ちゃんはどのような行動をとるのかまだ観察されていないため、未だ手探り状態の試行錯誤です。
昨日、先月25日に孵化したP162を孵化2週間で成体と同じ水温へ移動させてみました。
今回は試験的に少し早めの移動です。
少し早めの移動は以前から計画していたもので、3月に孵化したP161も孵化後およそ3週間の4月21日に成体と同じ水温へ移動させています。
矢印1が孵化時の殻口の位置。矢印2が低水温に移動した時の殻口の位置になります。
試行錯誤しつつ、どのタイミングで移動させるのが良いのか確定していきたいと考えています。
野生のオウムガイの調査も機会があればぜひチャレンジしてみたいですね。
【飼育研究部 森滝丈也】