飼育動物の話題ではありませんが…
先日、(食べるために)カメノテをいただきました。カメノテって、皆さん、ご存じでしょうか。
カメノテは海岸の岩礁のすき間などに群生して固着する生きもので、一見すると貝のようにも見えますが、実はエビやカニと同じ甲殻類の仲間です。
塩ゆでにした後、柄部を覆う鎧のような殻をむいて中身を食べます。濃厚な磯の香りとエビやカニに似た風味があってとても美味しい。私の好物です。
ちょうど今頃が旬で、最近、続けて2回いただく機会がありました。
分類学的には、カメノテは甲殻類の中でも蔓脚下綱(まんきゃくかこう)に属し、フジツボなどと近縁です。
さらに上位の分類群である鞘甲亜綱(しょうこうあこう)には、ヒトデの体内に寄生するシダムシ類が含まれます。
シダムシはこちら↓ 学名が「鳥羽水」、ユミヘリゴカクノシダムシDendrogaster tobsuii
どちらも甲殻類には見えませんね。
普段は食材として親しまれるカメノテですが、その姿や分類を知ると、甲殻類の進化の面白さを感じさせてくれる生きものでもあります。
よく見ると、カメノテの脇に小さな個体が付いていました。カメノテは雌雄同体なので、この小さな個体は幼若個体ですね。
【飼育研究部 森滝丈也】






