本日、水族館の向かい側、菅島にある名古屋大学菅島臨海実験所さんから、テンプライソギンチャクをいただきました。さっそく、へんな生きもの研究所で展示開始です。
本種はカイメンと共生する珍しい生態を持つ小型のイソギンチャクで、2006年に神奈川県三浦市の磯で初めて見つかり、新種記載されたのは今から9年前の2018年。ちなみに、正式に分布が確認されているのは、三浦(神奈川)と佐渡島と鳥羽の3地点だけのようです。
興味深いのは、常にカイメンの一種(ノリカイメン属)と共生するこの生態。カイメンに潜り込んだ姿が「エビの天ぷら」に見えることが和名の由来です。
当館では2018年から断続的に展示を続けていますが、今回の展示は2年ぶり。
テンプライソギンチャクは、これまでの飼育を通じて興味深い生態が明らかになっています。それはイモムシのような姿をした匍匐個体(ほふくこたい)が出現すること。
この匍匐個体はイソギンチャクの無性生殖個体です。団子状にちぎれたイソギンチャクの下部がイモムシ状に変形して匍匐個体となり、ゆっくりと這いまわって離れた場所にあるカイメンに潜り込むと再びイソギンチャクの姿になります(画像は2018年撮影)
鳥羽に縁があり、なかなか興味深い生態を持つイソギンチャクなので、飼育を通じて更に生態が解明できればと考えています。
【飼育研究部 森滝丈也】






