へんな生きもの研究所のアパート水槽にコツノキンセンモドキを展示しました。
熊野灘の沖合底曳き網でよく採集できる可愛いカニですが、なかなか解説ラベル付きの展示生物扱いにはなりません。
7-8月は深海生物の入手が難しいので、今回、急遽、展示デビューとなりました。
魅力的で個人的にはオススメなんですけどね、ラベルで紹介するキャッチーな紹介文(面白フレーズ)が思い浮かばないので、ついつい控え扱いにしてしまいがち。
コツノキンセンモドキは、キンセンガニに似ていることから名付けられたキンセンモドキという別種のカニに比べて甲の側面にある棘が小さいことからこの名になったようです。
これはキンセンガニやキンセンガニモドキがいないと成り立たない名前ですね。また、非常に魅力的な姿をしていますが、言語化できそうな特徴は見当たらず…
う~ん、どう解説すればこのコ自身の魅力を伝えることができるのか…
ちなみに、へんな生きもの研究所には同じ海域で採集されるミツハキンセンモドキもいます(こちらもラベル無しの控え扱い)。「ミツハ」はハサミ脚の掌部にある、3つの大きめの突起を意味するものだと思います。
両者よく似ていますが、ミツハはヒゲ模様があるので「顔(頭部)」を見れば直ぐに見分けられます。
【飼育研究部 森滝丈也】