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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

パラオオウムガイ№85

オウムガイ類の繁殖行動は「交接」で、オスが交接腕を使ってメスに精包を手渡します。

精包の中には30cm近くある長い精莢(せいきょう)が入っていて、その中に精子がつまっています(画像はオオベソオウムガイのもの)

メスはオスの精包を口の下あたりにあるValenciennes器官で受け取ります。

さて。

10月に入館したパラオオウムガイ達。

交接は未だ確認できていませんが、先日№85(メス)のValenciennes器官を調べてみると、オスから受け取った精子(精莢)がはっきりと確認できました(矢印)

この画像はなかなか貴重です(笑)

…と、いうことは、どうやら見ていないところでちゃんと交接しているようですね。

う~ん、それなのに、なかなか産卵しないのは何故なのでしょう。

こちらは殻の中をのぞいて見える包卵腺(クリーム色の部分)。

かなり成熟しているように見えますが…

まだ産卵するほどではないのかもしれません。

ヤキモキしながら産卵時期を待っています。

今回はオウムガイの話題にもかかわらず、そうは見えないマニアックな画像ばかりで失礼しました(笑)

【飼育研究部 森滝丈也】

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